- 時期:2017年2月〜11月
- 名前:りか
- プロファイル:34歳・不在がちな公務員夫を持つ優しい人妻
- 服用薬:シルデナフィル
- 会った回数:6回
- メモ:はじめて定期的な関係を持った子
彼女は約束通りに現れた
前日の夜の10時ごろでしょうか、りりさんからメッセージが届きました。
「こんばんは。明日は予定通りで大丈夫でしょうか?私の方は着ていく服がもう決まっているのでお伝えしますね。グレーのロングコートに白のスカートです。靴は黒のブーツで、茶色のショルダーバッグを持っています。髪はボブです。
10時半に北口を出たところの携帯ショップの前で待ってますね。
なまくらさんに会えるのを楽しみにしています。
よろしくお願いします」
マメというか、用意周到というか、彼女の性格が垣間見えます。3日前にリマインドメールを送ってきてくれたと思ったら、前日の夜にも最終確認をきっちりとしてくれます。翌日着ていく服をもう決めてあって、早々と伝えてくるなど彼女の本気度が伝わってきます。
ここは彼女の温度感に合わせた方がいいような気がして、私もこちらの服装を伝えました。私は仕事着で彼女に会うつもりだったので、どのスーツを着るか決めてしまえばいいだけです。時は2月、私はコートとスラックスと靴の特徴と色を伝えました。
本当に会えるのかな?という余計な心配をさせないために、前日と当日にそれぞれ確認のメッセージを送るのは本当に大切なことです。以来、私は何十人もの女性と会ってきましたが、この点には毎回気をつけています。
当日。
駅前でED薬を服用し、それから待ち合わせ場所に向かいました。
約束の10分前、空はどんよりと曇っています。ショップの前に突っ立っているのは私だけで、時折目の前を人が歩き過ぎていきます。こちらへ歩いてくる女性が視界に入ると、目線だけを動かして、頭の先からつま先までをすばやくスキャンします。ぱっと見ては、白いスカートじゃないから違う、髪がロングだから違う、などと思っては視線を外します。そういうことを何度か繰り返しました。我ながら怪しい人物です。
心臓がどきどきします。どんな女性が来るのだろう?本当に会ってすぐにホテルに行くなんてことができるんだろうか?そんな思いが頭をぐるぐるとめぐります。
約束の5分前くらいでしょうか、視界の端にまた一人女性の姿が入りました。首は動かさず、視線だけをそちらに動かします。最初に膝下まである白っぽいスカートと黒いストッキングが目に入りました。彼女は妙に確信を持った歩き方でまっすぐこちらに近づいてきます。直感的に、あの人がりりさんだなと思いました。心臓が一瞬停止したような冷たい感覚があり、その直後に一段と早鐘を打ち始めました。その女性は歩調を変えずに近づいてきて、私の斜め前で立ち止まりました。そして躊躇なく声をかけてきたのです。
「こんにちは」
私はそこで初めて彼女の方へ顔を向けました。
頬とあごがいくぶんふっくらとしていて、目はぱっちりと大きく、口元は微かな微笑みをたたえています。柔らかそうな髪はやや茶色がかっていて、片方の耳が見えていました。
最初に頭に浮かんだのは、「あ、普通に美人じゃん」といういささか間の抜けたものでした。
私はあいさつを返します。
「あ、こんにちは、りりさんですか?」
「はい、はじめまして。よろしくお願いします」
彼女は軽く頭を下げました。
私もおじぎをしながら「こちらこそ、よろしくお願いします」と返します。
「お待たせしちゃってごめんなさい」
「いえいえ、約束の時間までまだ5分もあります。りりさんこそ早いですね」
「なるべく早く来ようと思ったんですけど、家がちょっと遠いんで、、」
「大丈夫ですよ。立ち話もなんだし、行きましょうか?」
「はい」
我々は並んで歩き出しました。
「ここまでどのくらいかかるんですか?」
「うーんと、1時間くらいかな。子どもを幼稚園に預けて、急いで支度して」
「そうなんですね。遠いところをすみません」
「でも、乗り換えなしの一本だから」
私は彼女の歩調に合わせるように気をつけながら歩きました。我々の間には50センチくらいの距離が空いています。1分前に会ったばかりなのだから距離があって当然なのですが、不思議なのは少し後でこの50センチが完全に0になることです。しかもお互いに着ているものを全部脱いで密着することになるのです。
普通に人生を送っていてもそんなことは絶対に起こりません。改めて出会い系は不思議だなと思いました。
我々は午前中でまだ人通りの少ない飲屋街を抜け、ホテルが軒を連ねるエリアへと進みます。昨年末にはじめて出会い系で会った女性と同じ場所を歩きました。そのときに下調べを入念に行ったので、どこにどんなホテルがあるのかはだいたいわかっています。
私は一軒のホテルの前で立ち止まり、彼女に「ここでいいですか?」とたずねます。
彼女は黙って頷きました。
中は水族館のように薄暗く、部屋を選ぶパネルの明かりがぼうっと浮かび上がっていました。ソファのある部屋を選び、フロントで会計を済ませます。「何時間ご利用ですか?」と聞かれたので「フリーで」と答えました。2時間で十分だとは思うのですが、もしかしたら思いのほか営みの時間が長引くかもしれません。値段に大した違いはありませんし、私はいつもだいたいフリータイムで入室します。
彼女のプロフィール
ソファーに並んで腰掛け話を続けます。
恋愛系のアドバイスなんかによくあるのですが、横並びに座るというのは距離を縮める上でなかなか有効な手です。特に初対面ではお互い緊張して固くなっていることが多く、向かい合って座るよりは、顔が見えない横並びの方が話がしやすいのです。場が温まってくれば、肩や手を触れ合わせて距離をつめることもできますし。
そんな訳で、私はホテルの部屋を選ぶ際はソファがあるかどうかをひとつの基準にしています。
「りりさんは、何かお仕事はされているんですか?」
「専業主婦です。前は働いていたんですけど、今は子どもも小さいんで」
「お子さんはおいくつですか?」
「幼稚園の年長さんです」
「そうですか、可愛いさかりですね」
「なまくらさんは?結婚されてるんですよね?」
「ええ、子どももいます」
「私が言うのもアレなんですけど、私なんかと会って大丈夫でした?」
人が良いなあと改めて思います。
人妻で幼い子どものいる女性が、見ず知らずの男性とホテルの部屋で一緒になっているのです。無論セックスを前提に。それが、ことを始める前から相手の家庭の心配をするということがあるでしょうか。
「お気遣いありがとうございます。大丈夫ですよ。りりさんこそ平気でした?」
「私は大丈夫です。主人はほとんど家にいないし、結構自由に過ごしてるんで」
「ご主人のお仕事は忙しいんですか?公務員をされてるんですよね」
「そうなんです、忙しいみたいですね。警察官だから仕方ないのかもしれないんですけど、朝早いし夜は遅い。休みもばらばらです」
「ああ、警察官なんですか」
ドキッとしなかったと言えば嘘になります。
それから、それで1時間もかけて自宅から遠く離れたA駅まで出てくるんだな、と納得しました。
私は彼女の夫が警察官であることは軽く流し、話を続けます。
「男の人とこういう関係を持つのって、以前にもご経験があるんですか?」
「何人かあります」
「嫌だったら無理に話さなくていいんですけど、そういうことをされている理由って何かありますか?」
「そうですね。やっぱり主人との関係がちょっと。全然そういうこともないし」
「ああ、なるほど」
「なまくらさんは?会ったのは一人だけっておっしゃってましたっけ?」
「一人です。それも一回会っただけ。出会い系初心者ですよ」
「その人とはどうしてまた会おうと思わなかったんですか?」
「深い理由はないけど、まずはこういうサイトで本当に会えるかどうか試してみたかったというか」
「なるほど」
「今後はできれば決まった方と定期的に会いたいなと思ってます」
「ふうん、私と会ってみてどうですか?」
「いや、こんなに綺麗な方が来るとは正直思っていませんでした」
「本当ですか〜?」
「本当ですよ。すごくお綺麗なのでドキドキしています」
それは8割くらい本当でした。りりさんは美しい女性でした。
私は彼女の膝の上にきちんと揃えて置かれた両手を見るともなしに見ていました。よく手入れされた白い指先です。その先には黒いストッキングに包まれた脚が伸びていました。美しいなと思いました。彼女の形のいい手や脚を見ていると、鼓動が速くなって息苦しくなるような気がしました。その手が私のペニスに触れたり、その両膝をゆっくりと押し開いて彼女の膣に挿入するイメージが浮かんできます。そして、それは程なくして現実のものとなるのです。
「りりさんはどうして僕と会う気になったんですか?」
「メールがとても丁寧でしっかりしてたからですね。他の人とは違う感じでした」
「なるほど」
そのようにしてだんだんと二人の間の空気が温まっていきました。
最初の交わり
彼女の方から「一緒にシャワー浴びますか?」と誘ってきました。
もちろん、望むところです。
我々は着ているものを全部脱いで浴室へと移動しました。
りりさんは「むっちりとしている」という本人の申告どおりスレンダーにはやや遠いという体型でした。全体的にふんわりと雪が降り積もったような感じに脂肪がついていて、角が丸いという印象です。美しいというよりは可愛いという身体ですが、私は彼女の人柄同様とても好ましく思いました。早く触れたい、抱きしめたいという思いがつのります。
私たちはそれぞれにボディーソープで自分の身体を洗います。その間お互いに遠慮して指一本触れないので、狭い浴室に二人でいる意味はあまりありません。でも、彼女がこちらの身体に変に触ってきたりしないので私は逆に安心しました。風俗店に来ている訳ではないので、それでいいのです。
手早くシャワーを済ませ、それぞれバスローブを羽織り、ベッドに並んで腰掛けました。部屋は薄暗く、彼女も私も無言でした。心臓がどきどきと早鐘を打ちます。
私は、ことここに至ってもまだこの状況をうまく飲み込めませんでした。メールを数回交わしただけの女性、それも既婚者で子どももいる人と会い、ろくに話もしないうちからホテルに入り、浴室でお互いの裸を見せ合い、そしてこれからセックスをしようとしているのです。定められたコースを辿っているとはいえ、現実にこのようなことが起こるということが不思議でした。
りりさんの方へそっと手を伸ばすと、彼女はそれを待ちかねていたように手のひらを重ねてきました。指と指を絡めあい、優しく握り合います。手のひらや指の間から彼女の体温が伝わってきました。彼女の顔を見ると、口元にうっすらと微笑みが浮かんでいます。こころなしか瞳はうるんでいるように思いました。
しばし無言で見つめ合ったのち、どちらからともなく唇を重ねます。彼女がすっと瞼を閉じるのが見えました。
りりさんの開いた唇のその下に柔らかい舌の気配を感じます。私がゆっくりと舌を差し入れると、それに応えるように彼女の濡れた舌が絡み付いてきました。口腔から甘い女の香りが漂ってきて、私は眉間の奥に火花が散るような感覚を覚えました。瞬時にペニスに血液が通うのがわかります。
りりさんは私の愛撫に声を上げて反応してくれました。指先が触れるか触れないかの微妙なタッチで全身を撫でていきます。彼女はその感触を愉しむように身体をあずけてくれました。私はたっぷりと前戯に時間をかけ、丹念に愛していきました。りりさんの股の間は熱く、ぬめり気のある粘液に覆われています。ちゃんと感じて濡らしてくれているのです。私は愛おしさを感じました。彼女を愛でている間中、ペニスはぎんぎんに硬くなっていました。ED気味の私としては悪くない勃起具合です。
ひとしきりこちらの愛撫が終わると、ごく自然に攻守が交代します。
私が仰向けになると、りりさんは私にまたがるようにして唇を寄せてきました。しばし舌と舌を絡めあいながら、キスの感触を味わいます。それから、私の乳首に彼女の柔らかく熱い舌が押し付けられます。それが軟体動物のようにゆっくりねっとりと動き、身体の奥の方に鈍い快感が走ります。腰がベッドに沈みそうになるような気持ちよさです。何も言わなくてもお互いの役割と手順がわかっていて、スムースにことが運ぶこの感じ。若い女の子にはない熟女の魅力と言えるでしょう。
やがて乳首を離れた舌がだんだんと下腹部に降りて行きました。そして、りりさんは躊躇なく私のペニスを口に含んだかと思うと、亀頭を包み込むように優しく上下させました。彼女の舌と口腔壁の柔らかく熱い感触のあまりの心地よさに、私は早くも腰のあたりに射精の兆しを感じてしまいました。このままでは挿入を待たずして彼女の口の中に出してしまいそうです。それも悪くはないのですが、せっかくなら温かい膣の中で絶頂を迎えたいものです。
私は上体を起こし、りりさんに言いました。
「硬くなってる?」
「ん」
彼女はもう二、三往復動いてから口を離しました。
私は手早くコンドームを装着し、ゆっくり慎重に挿入していきました。りりさんの口から吐息が漏れます。奥まで入ったところで、ピストンを開始。彼女はそれに反応して可愛い泣き声をあげます。
素晴らしい瞬間です。このために生きているんだという感じがします。
事前に飲んでおいたED薬がよく効いて、中折れすることなくピストンを続けることができました。りりさんは私のペニスが膣の中を往復する動きにあわせるように声をあげ、身体をよじって感じてくれていました。その姿の愛らしさはちょっと言葉では言い表せません。これはどの女性にも言えることですが、性的快感に浸っている女の子の顔というのは本当に可愛いものですよね。
最後は彼女をしっかりと抱き抱えながら前傾姿勢でフィニッシュ。深い満足感と疲労感が訪れます。
こうして我々の最初の交わりは終わりました。